Jリーグの誕生日

1993年5月15日にJリーグが開幕した。当時はわけわからんサッカー人気(ホンマに意味不明やったんよなあ、やってる身からしたら)で、ひょっとしたらわしらは担がれてるかもしれんと思ったもんや。もちろん、カズが帰国してからのヴェルディ人気はあったし、前年のアジアカップ優勝やこの年に迎えるアメリカW杯の最終予選のことなんもがあって、サッカー界自体は盛り上がっていたんやけど、どうも騙されてるような気がしてたまらんかった。実際、サッカー仲間とは「ホンマにプロになって大丈夫かなあ。NASLの二の舞にならへんやろうか」とよう言ってたもんや。

それを払拭してくれたのが、開幕戦。単純に国立にあれだけの人がサッカーを、それも日本のリーグ戦を見るために集まった(日本リーグ初期も凄い時期があったんやけど、その頃はわし知らんから)だけでなく、応援風景も凄かった。なんとなくやけど、あれで行けるんとちゃうかなと思った。綺麗な芝生にカラフルなユニフォーム。必死でプレーする選手達。得点が決まった時の喜びと、決められた落胆。それらはわしらの草試合の延長線上に確実にあるもので、手を伸ばせば届くかも知れへんものに見えた。

一時は危機を迎え、これからも決して安閑としてられへんJリーグやけど、いつまでもこの日の事は覚えていたいと思うなあ。なんせ、わしの人生を変えてもうたんやからな。