いやあ、毎日100通近くウイルスメールが来るわ(泣)。もちろん、サーバーの方でストップしとるんやけど、連絡メールが来るんで鬱陶しいてしゃあない。しかし、隠しアドレスの方が多いってどういうことやねん。

これまでで最大の被害やね。噂によると特定の企業を狙ったもんやとか。そんなん、こっちに関係なくやってくれよなあ。一般人を巻き込むなや。

ちゅうわけで、愚痴からはじまったんやけど、最近は体調が悪かったのと、出張や研修が多くてちっとも更新できまへんでしたわ。んで、その間に話題になっとったんが例の200億円特許訴訟。

う〜ん、これに関しては、わしの仕事が深く関わっとるからなあ。多少色眼鏡で見てしまうかもしれん。そやけど、正直な印象は「200億は高すぎるんとちゃうの?20億でええんちゃうの?」っちゅう感じ。

訴えられた方の企業は、まあ、なんちゅうか、わしは嫌いやねんけど(爆)、ちょっとやりすぎたような気がする。どうもな、N教授に有利な判決がいろんな場面で多すぎると思うのは気のせいかなあ。

N教授が例の会社を辞めてから、急に特許が厳しくなって、それまでほとんどフリーパス(とわしらは言ってた)やったんが、その企業が出願した特許も厳しく見られるようになった感じがある。まあ、同時にわしらの特許も厳しく見られて、結局例の会社が特許的には強いままやねんけどね。

一応、形だけでも大企業といわれる会社に勤める、いち研究者の身としては、判決理由にあった「小企業の劣悪な環境で・・・」というのにはハッキリと違うと言える。あの製品の開発のため、初期に3億円をポンと貰ったっちゅうのんは、わしらから見たら相当羨ましい。大企業ではあの研究にポンと3億は出せんな。小回りのきく、ああいう会社やからできたことやろう。社長命令に背けたのもああいう会社やからこそ。わしらの会社やったら到底考えられんで。

しかもN教授自身はあまり仕事ができず不満やったかもしれんが、アメリカに会社の金で留学して、その時に身につけた技術で開発に成功しとるんやから、会社の貢献も大きいやろう。それにもともとそんな会社やと知って入社しとるんやから、不満に思っとったとしても、それを言うのは少々痛いと思う。

つまり、いくらN教授といえども、大企業ではあの開発は難しかったっちゅう事は容易に想像できるっちゅうこと。大学なら可能性あったと思うけど、その場合は事業化はかなり遅れたやろうな。非常に微妙な、ええ言葉で言えば奇跡的な、わしに言わせたらバカヅキなポジションの元でこそ、できたんとちゃうかな。

ただ、N教授も気を遣っとるのはようわかる。訴訟の対象となったあの特許(通称404特許)は、基本的にはあの会社だけに関係しとる特許やからな。実はあの特許より素晴らしいっちゅうか、困った(笑)特許がいくつもあって、もしそれを争点にしたら、他の会社にも影響があるのは必至やもん。あ、どんな影響があるかはちょっと詳しくは書けんけど。

学会とかで見るN教授は非常に気さくやし、面白い人なんやけど、この間の記者会見は引いてしまったわ。理系に夢をという意味では良かった判決やったかもしれんかったけど、かなり考えさせられたな。